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お金の問題

婚姻費用分担金

婚姻費用分担金

婚姻費用分担金とは、夫婦が生活を送る上で生活にかかる費用(衣食住にかかる費用、医療費、子どもの教育費など)です。
民法が定める扶助義務につき、生活を共にしていなくても、夫婦である限り夫婦子供ともに同じ生活レベルをする権利がある、とされていますので、
離婚が成立するまでは別居状態にあっても、配偶者で経済力がある方(一般的には夫)が、他方に婚姻費用分担金を支払わなくてはなりません。

婚姻費用分担金を請求する場合、金額は夫婦の話し合いで決めます。
しかし、話し合いで決まらない場合は、家庭裁判所に婚姻費用分担請求の調停を申し立てます。
そこで合意できなければ、家庭裁判所が審判により決定します。

幼い子供がいて働くことができず、当面の生活費にも困っている、という場合は、審判前の保全処分(家庭裁判所が、婚姻費用分担金を払うよう命じる文書を出してくれるもの)という方法があります。
また、婚姻費用分担の命令が出たにも関わらず支払わない、あるいは滞納していると言った場合は、家庭裁判所から離婚勧告や履行命令を出してもらう方法もあります。


慰謝料

慰謝料とは、法律上、結婚生活において、あるいは離婚することで精神的な苦痛を受けた被害者が、その原因を作った相手方に対し請求する損害賠償金のことを言います。
ですから、「損害を受けた」という事実が必要になり、どちらか一方に責任があることが明らかでないと慰謝料を請求できません。
具体的な理由として、

1.相手が不倫をしていた  2.相手から暴力を振るわれた

等があります。

また、どちらかのみに責任があると言い難い場合には、慰謝料の請求は認められません。
具体的には、

1.性格の不一致 2.離婚の原因が双方にある場合 3.価値観の相違

などがあります。

慰謝料を請求するには証拠が必要

慰謝料を請求するには、精神的苦痛を与えた損害を証明する証拠が必要です。
浮気や暴力などの証拠は弁護士に相談する前に日ごろから気をつけて取っておくようにしましょう。
例えば

  • 浮気相手からの手紙・携帯メール(メールはその画面を写真で撮っておきます)
  • 浮気相手と一緒に写っている写真
  • 電話の通話明細
  • 手帳のコピー
  • 暴力を振るわれて怪我をしたときの診断書
  • 暴力を受けたときの状況(日時・場所・状況など)の記録
  • クレジットカードの記録

など。

慰謝料の請求期間

A慰謝料請求は、離婚が成立してから3年を経過すると請求できません。
言い換えれば離婚が成立しても3年以内なら慰謝料請求ができますので、早めに請求しましょう。

B慰謝料請求は、損害及び加害者を知ったときから3年です。例えば、離婚原因が浮気の場合、浮気の事実と浮気の相手方を知ってから3年以内であれば請求することができます。

また、慰謝料請求権は一度放棄してしまうと取り戻すことができません。
離婚をするときに、「今後名目を問わず、一切の請求をしない」と言った一文を交わすことが一般的ですので、後になって慰謝料請求をしようとしてもできませんので、ご注意ください。

慰謝料の相場

慰謝料も夫婦の話し合いで決定しますが、折り合いがつかない場合は裁判所での調停あるいは審判で決める事になります。
裁判では、精神的な苦痛や有責度の度合い、当事者の経済状態や婚姻期間等様々な要因によって決まりますので、弁護士をつけて話を進めることをお勧めします。

財産分与

財産分与とは、婚姻生活中にお互いが築いた財産を離婚時に精算することを言います。
夫婦は共同生活を営んでいる間に、お互いに協力して財産(土地やマイホームなどの不動産、貯金、自動車など)を作りますが、その多くの場合は夫名義の財産になっています。
しかしながら、夫が会社勤めをして得た賃金で購入した夫名義の不動産であっても、妻の協力貢献があって形成維持されたものについては、夫名義の財産であっても夫婦の共有財産となり財産分与の対象となります。
妻が職業を持っていた場合にも同様に考えられ、また、どちらに離婚原因があってもなくても財産分与は法律で認められた正当な権利なので、原則として公平に分配されます。

ただ、財産分与には慰謝料と区別しない場合や、生活力のない配偶者が経済的に困らないように扶養する、という目的もあります。
この場合は扶養的財産分与といいますが、社会保障などの給付の見通しがつくまで一時的なサポートという位置づけであり、経済的自立ができるまで与えられるものではありません。
一般的には2~3年間のサポートです。

財産分与についても、他の金銭問題と同じように離婚協議書等に明記しておくことが大切ですし、離婚してから2年以内に請求しなければ、財産権を失うことになります。

婚姻中の財産について

婚姻中の財産は、以下の3つに分類されています。

共有財産 実質的共有財産 特有財産
夫婦の合意で共有とし、共有名義で取得した財産。共同生活に必要な家財・家具など 婚姻中に夫婦が協力して取得した財産で、名義が夫婦どちらかになっているもの

結婚前に各自が所有していたもの。結婚中に一方が相続したり贈与を受けたもの。
結婚後、一方の手による株式運用で得た財産、あるいは社会通念上、各自の装身具等、社会通念上各自の専用品と見られるもの
例)家電用品、家具など

例)土地、住宅、自動車、預金、株券・国債等の有価証券、
美術品、会員権、生命保険金、
退職金※1、年金受給権、債務※2
 

※1退職金…退職金を既に受け取っていれば財産分与の対象となります。
但し結婚前からの勤務期間は対象から外されます。

将来の退職金においても、受領できる可能性がある程度確実であれば、財産分与の対象として認められています。しかし、将来退職金がもらえるかどうかは不確定要素が多いので、金額的には少なめであっても、離婚時に精算してもらうほうがいいでしょう。

※2債務(借金)…家賃の支払いや住宅ローンなど、夫婦が共同生活をしていく上で生じた借金は、夫婦が連帯して払う義務があります。
しかし、夫婦のどちらか一方が自分のために借りた借金は対象になりません。
但し、借金の連帯保証人になっている場合には、支払いの義務が生じます。

財産分与の割合

財産分与の対象となる財産が決まると、財産分与の割合を決めなければなりません。
一般的に妻の取り分は2分の1ですが、法律で決まっているわけではありませんので、参考までに、3つのパターンを見てみましょう。

1.専業主婦型

妻が専業主婦の場合、原則2分の1の取り分が財産分与として認められます。
しかし夫の収入が高額の場合は、2分の1以下だった場合もあります。

2.共働き型

共働きの場合、夫婦間の収入に差があったとしても、共有財産については原則2分の1の取り分が認められます。
しかしながら、ケースバイケース(生活費の負担割合や家事や育児分担等)によって2分の1以上になったり、それ以下になったりします。

3.家業協力型

夫婦で協力して家業を営んできたような場合も、基本的には2分の1の取り分が認められますが、夫婦の事業関与度等によって分与額が変わります。
夫婦で事業を営んでいて離婚に至る場合、財産が法人名義や家族代表者名義になっている場合は分与額が変わります。

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